予防接種で感染症から身体を守りましょう
私たちのまわりにある様々な細菌やウイルスによる感染症から体を守るために、予防接種を受けるようにしましょう。予防接種を受けることで、病気に対する免疫を作り、感染症を予防するほか、発症した場合にも軽症で済むようにすることが可能になります。
堺市北区にある末吉内科では、お子様への予防接種、および大人の方への予防接種の両方を行っておりますので、ご希望の場合はお気軽にご連絡ください。
当院が対応する予防接種
予防接種を受けられない方や注意が必要な方
- 発熱症状(37.5℃以上)がある方
- 重篤な急性疾患にかかっている方
- 卵や抗生物質、安定剤など、ワクチンの成分にアレルギーがある方
- 妊娠中の方(風疹、麻疹の予防接種を受ける場合)
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気などにかかり、治療中の方
- これまで予防接種を受けて2日以内に、発熱、発疹、じんましんなどのアレルギー症状が出た方
- これまでにけいれんを起こしたことがある方
- 免疫不全の診断を受けたことがある方
- 家族・親族に先天性免疫不全の方がいる方
成人肺炎球菌ワクチン
肺炎球菌は、肺炎や気管支炎等の呼吸器感染症や、副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎などを引き起こす細菌です。肺炎球菌による肺炎は、成人が罹患する肺炎の25%~40%を占めるとも言われていますので、免疫の働きが十分ではない高齢者の方は肺炎球菌ワクチンの予防接種をおすすめします。
なお成人用肺炎球菌ワクチンを5年以内に再接種した場合、接種部位の腫れや痛み、硬くなる等の副反応が出ることがありますので、接種前に接種履歴をご確認ください。
ワクチンの種類
種類 | ニューモバックス | プレベナー13 |
---|---|---|
血清型抗原の種類 | 23価 23種類の肺炎球菌の血清型抗原を含む 肺炎を起こしやすい肺炎球菌の約80%に有効 |
13価 13種類の肺炎球菌の血清型抗原を含む 肺炎を起こしやすい肺炎球菌の約60~70%に有効 |
接種の種類 | 定期接種・任意接種 (公費助成あり) 一部の疾患に保険適用あり |
任意接種 |
費用 | 【65歳以上の堺市民の方】初回:4,000円 【上記以外の方】8,000円(税込) |
10,000円(税込) |
特徴 | カバーできる範囲が広い | 免疫誘導能力が高い |
接種回数 | 5年毎に接種可能 | 不要 |
インフルエンザワクチン
季節性のインフルエンザは例年冬期(12月~3月ごろ)に流行します。
高齢者の方のインフルエンザ感染は、発病しやすくなったり、症状が重くなったりしますので注意が必要です。
インフルエンザワクチン費用の目安
※費用について、変更する場合がございます
内容 | 費用 |
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インフルエンザワクチン | 堺市の方:64歳以下 4,000円 堺市の方:65歳以上 無料 |
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹とは
帯状疱疹とは、脊髄から出る神経節という部位に潜む水痘・帯状疱疹ウイルスが活動することで発症する感染症です。ピリピリと刺すような痛みがあり、その後小さな水ぶくれ(水疱)と発疹が帯状に現れることからこのような名前で呼ばれています。子供がかかる水ぼうそうと同じウイルスによるものですが、体内に潜んでいたウイルスが人体の加齢や疲労、ストレスなどによる免疫力低下などによって活動・増殖する場合が多く、日本人は80歳までにおよそ3人に1人が発症するとも言われています。
帯状疱疹の治療薬としては、ウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス薬を投与します。ただし、投与後も治療が長引いたり、快癒後も痛みが残ったりするケースも少なくありません。
50歳以上の方は帯状疱疹ワクチンを受けましょう!
帯状疱疹の症状が治まった後も、長期間にわたり痛みが続くことを帯状疱疹後神経痛と言います。加齢とともにこの症状のリスクは高くなり、50歳以上の患者様の約2割が移行するとも言われています。そのため、帯状疱疹の発症自体を予防するワクチン接種が重要となります。
帯状疱疹ワクチンの種類
帯状疱疹ワクチンには2種類のものがあります。
- 水痘ワクチン:弱毒化ウイルスの生ワクチン接種。接種回数は1回で持続期間は5年程度。
- シングリックス:不活性化ワクチンの接種。接種回数は2回で持続期間は9年以上。
※当院では①水痘ワクチンを採用しています。
上記2つの共通点
注射で投与し、水痘、帯状疱疹ウィルスに対する特異的な免疫力を高めます。いずれも50歳以上の方に使用できます。
違いその1:ワクチンの効果
「水痘ワクチン」はやや弱めです。60歳以上に使うと、帯状疱疹の発症が概ね半減し、帯状疱疹後神経痛は1/3にまで減ります。
「シングリックス」は非常に強力です。帯状疱疹の発症頻度は、50歳以上の試験で3-5%にまでに激減し、70歳以上でも10%程度まで大幅に下がりました。
帯状疱疹後神経痛もそれに見合って減少します。
当院では1の水痘ワクチンを採用しています。値段は8,000円です。
違いその2:副反応
いずれも重篤な副反応はまれです。ただ、注射部位が痛んだり腫れたりします。これは「水痘ワクチン」ではごく軽くすみますが、「シングリックス」はかなり強いです。また、筋肉痛や疲労感、頭痛などの全身症状も「シングリックス」に多いようです。免疫反応を強めるために配合されたアジュバンド成分がその原因と考えられています。
なお、生きたウィルスを含む「水痘ワクチン」は免疫機能低下の人には使えません。
違いその3:価格と注射回数
当院価格で「水痘ワクチン」 8,000円×1回=8,000円
「シングリックス」 22,000円×2回=44,000円
生ワクチン「ビケン」 | シングリックス | |
接種回数 | 1回 | 2回(接種間隔:2か月~6か月) |
接種場所 | 皮下 | 筋肉 |
会社 | 国産 | グラクソスミスクライン |
効果 | 弱め 接種後一年後で6割 5年で4割 |
強い 接種後1年、5年で9割以上 10年で7割以上 |
価格 | 65才、70才、75才、80才、85才、90才 4,950円 それ以外 9,000円 |
65才、70才、75才、80才、85才、90才 22,000円 それ以外 46,000円 |
注意 | 免疫不全の人は打てません 他の生ワクチンを打つ場合には27日以上の間隔をあける必要があります |
7割の方に注射部位の痛みや腫れが出ます |
対象者1
• 令和7年度中に65歳となる方
• 令和7年度中に70、75、80、85、90、95、100歳となる方
※100歳以上の方についても、令和7年度に限り全員対象となります。
令和7年度中に迎える年齢 | 対象となる方の生年月日 |
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65歳 | 昭和35年4月2日~昭和36年4月1日生まれ |
70歳 | 昭和30年4月2日~昭和31年4月1日生まれ |
75歳 | 昭和25年4月2日~昭和26年4月1日生まれ |
80歳 | 昭和20年4月2日~昭和21年4月1日生まれ |
85歳 | 昭和15年4月2日~昭和16年4月1日生まれ |
90歳 | 昭和10年4月2日~昭和11年4月1日生まれ |
95歳 | 昭和5年4月2日~昭和6年4月1日生まれ |
100歳以上 | 大正15年4月1日以前生まれ |
注意:シングリックスを選択された場合
二回目接種が定期接種期間を過ぎると自費になりますので注意してください。
風疹ワクチン
堺市では風疹抗体検査を成人に行っており、風疹抗体検査で抗体がない人に風疹ワクチンを打っています。
新型コロナワクチン
オミクロン株対応ワクチンの接種を実施しています。詳しくは堺市のホームページをご覧ください。
妊娠を希望する女性等への風疹抗体検査
先天性風しん症候群の発生を防ぐため、妊娠を希望する女性やそのパートナー等から風しん感染リスクの高い方を検査により確認できます。
リスクの高いと診断された方は、風疹の予防接種をご案内します。
対象者
受検日時点で20歳以上の堺市民であり、以下のいずれかにあてはまる方
- 妊娠を希望する女性
- 妊娠を希望する女性の同居者
- 妊娠の同居者
費用
無料